20081122-1280x1280-_DS1892510年ぐらい前に訪ねたブナの大木をもう一度見たくなって、函南(かんなみ)原生林を訪ねました。箱根峠のすぐ南に位置するこの森は、江戸時代から保護されていて、アカガシやブナの大木が多く、中でも樹齢700年のブナの樹がシンボル的な存在になっています。以前、訪ねたときは様々な鳥の声に混じってキツツキの打撃音が響いたりしていました。町に近いのに深山の雰囲気がある森です。


20081122-1280x1280-_DS18934あれ?ここにブナの大木があったはずなのですが…

20081122-1280x1280-_DS18932残念ながら、もうそこにはありませんでした。

「・・・年々樹勢が衰え、樹木医の診断により幹の空洞部の腐朽防止、枝と枝をワイヤーで繋ぐ対策等を施したが台風などにより枝の落下も進み、ついに平成17年6月18日から19日にかけて根本から崩れ倒木した。」(箱根山禁伐林組合設置の案内板より)

何というか文字通り喪失感に襲われてしまいました。再会を楽しみにしていた大木は倒れてしまいましたが森の雰囲気は10年前と変わらず、静かな森の中を2時間ほど歩いて後にしたのでした。

20080601-1280x1280-_DS15312-2朝から結構な陽気だったので涼しそうなところ…、と言えば渓流。浜松市北部にある天竜川水系の阿多古川に向かいました。昼寝したり本を読んだり写真を撮ったり、昼寝したり…

 

天竜川水系の支流のひとつ、浜松市北部を流れる阿多古川に写真を撮りに訪ねました。いつもガサしている中流~下流域の雰囲気とはガラリと変わって人里離れた渓流です。あるのはせせらぎとそよ風、鳥のさえずりだけ。

20080420-1280x1280-_DS1463620080420-1280x1280-_DS14645 20080420-1280x1280-_DS14642 20080420-1280x1280-_DS14629

 

 

山歩きの参考にするため『南アルプス 大いなる山 静かなる山 』という本を探しているのですが本屋に全然置いてありません。浜松市の図書館で1度だけ見かけたことがあるのですが、やはり手元に置いておきたいもの。著者の永野敏夫・正子夫妻は静岡市で「チロル」という喫茶店をやってらっしゃるそうなので、どこかに在庫がないか直接訪ねて聞いてみました。お目当ての本はもうないけど長野県あたりまで内容を広げた本を来年の春に出すよ、出版社はまだわからないけど、ということでした。紅茶とコーヒーおいしかったです。

おととい来たばかりだけどまた寸又峡に来てしまいました。今日のお題は寸又川に沿って林道をMTBで走ること。いちおう目標として無想の吊橋か光岳(てかりだけ)登山口のどちらかを目指すことにしました。

20061125-1280x1280-_DSC6277今日はこの上なく天気がいいです。10:00に林道寸又川左岸線ゲート脇から林道に入りました。標高423mのゲートから標高1065mの林道日向線分岐までひたすら上りが続きます。

20061125-1280x1280-_DSC627930分ほど走って朝日岳登山口へ。朝日岳登山の時は寸又峡温泉から猿並橋を渡って来たけれどこちらの方が断然早いです。

20061125-1280x1280-_DSC6287ところどころ作業員の宿泊施設なのか詰め所なのか小屋があります。ただもう何年も使われた形跡がありません。

実は通販で頼んでいたタイヤが間に合わなくてスリックタイヤで来てしまいましたが、路面は締まっていて結構走れてしまっています。右手に朝日岳、左手には寸又川を挟んで前黒法師岳を望みながら気持ちよく走れてます。前黒法師岳の山肌には林道寸又川右岸線が併走していてあちらも面白そうです。

20061125-1280x1280-_DSC6293起点から15kmぐらい走ったでしょうか、正午を少しまわって12:30、標高1065mの林道分岐に辿り着きました。右側が光岳登山口へ向かう寸又川左岸林道、左側が無想の吊橋に向かう日向林道になります。

地図を見ると光岳登山口まではずいぶん先です。ここまで走った距離の3倍はあってとても日のあるうちには帰れないでしょう。誰が名付けたのか「無想の吊橋(夢想の吊橋、または無双の吊橋とも呼ばれているようです)」は永野さんの本※1で、とにかく怖ろしいということは知っていました。この間の夢の吊り橋が全然物足りないものだったこともあってどうしても見たくなり、吊橋まで往復することにする。

分岐からはいきなり結構な下りになるのですが、こちらの林道は寸又川左岸林道と違いかなり荒れててスピードは上げられません。こぶし大の岩がごろごろしているのですが、ふかふかの落ち葉の下に隠れてしまっているのでかなり神経を使います。

20061125-1280x1280-_DSC6298途中、路肩が崩壊してました。役目を終えて廃道となる運命なのでしょうか。

20061125-1280x1280-_DSC6295深い谷間に千頭(せんず)ダムが現れました。地図には林道からダムに下る道があったので、ダムを経由して寸又川右岸林道で寸又峡温泉まで帰ることも考えていました。実際にはMTBを担いで歩ける道ではありませんでした。

20061125-1280x1280-_DSC6303さらに進んで林道脇に黄色いテントを発見!不動岳か大無間山への登山者でしょうか。ここまでサルに威嚇されたり、突然目の前に現れたカモシカに驚かされたりでかな~り心細くなっていたもんだから正直ホッとしました。それにしても相当な物好きだとみました。確かに来るだけで一日かかってしまうからテント泊になっちゃいますよね。

20061125-1280x1280-_DSC6305ほとんど紅葉は終わっているのだけど、たまに燃えるようなモミジが残っていて目を奪われます。

20061125-1280x1280-_DSC6307下りから上りになってヒイヒイ言いながらペダルを踏んでいると、遠くに小屋を見つけました。林道から少しばかり下ったところに建っていたので遠くから眺めるだけ。何の建物でしょうか?

20061125-1280x1280-_DSC6311ところどころガレててペースも上がらず、いいかげんうんざりしてきた頃にようやく吊り橋とご対面!実際に目の前に現れるまで本当にあるの?と疑っていたのですが、その橋はひっそりと静かに架かっていました。それにしても橋から谷まで相当な高さです。ちなみに下を流れるのは逆河内です。

20061125-1280x1280-_DSC6322両端が見えないけど長さも相当なものです。

20061125-1280x1280-_DSC6317吊り橋の起点あたりに到着したのは14:00でした。林道分岐からいったん679mまで降りて915mまで上がってきたことになります。林道脇で先客?のザックを見つけました。ザイルまで準備されてます。もしかしたら黄色いテントの主でしょうか。

20061125-1280x1280-_DSC6318地図だとここら辺から吊り橋まで降りていくみたいで、おそらく先客もここから降りたみたいですが、かなりの急斜面で降りるのに躊躇します。なんだか地図と地形が違うみたいなんだけど…もしかして崩壊したあと?

今回は軽装でスニーカーだし、無理して降りて上がれなくなったらシャレにならない。へたしたら谷底まで落ちないとも限らないし。というわけで敗退っ!
昼飯を食べて来た道を帰ります。
ところでザックの持ち主は無事吊り橋まで辿り着いたのでしょうか?

20061125-1280x1280-_DSC6330傾きかけた西日の中、荒れた日向林道を上ります。言いようのない疲労感でいっぱいです。

20061125-1280x1280-_DSC6337往きでは気づきませんでしたが光岳・大無間山の標がありました。ここから光岳まで何泊必要なのでしょう。南アルプス深南部の奥の深さにくらくらしたのでした。

林道分岐に辿り着いたのは16:00。分岐からは下り道をかっ飛ばして30分ほどでゲートまで降りてなんとか日没に間に合いました。
吊り橋までたどり着けなかったのは残念でしたが、寸又峡の林道は遠くまで視界がきいて走っていてもかなり楽しいです。今度は光岳登山口まで行ってみたいと思います。林道寸又川右岸線を千頭ダムまで走るのも面白そうです。なんだかいい遊び場を見つけた気分。ただちょっと奥に入ろうとすると今日の先達さんみたいにテント泊が必須ですね。

もちろん帰りは寸又峡温泉の町営露天風呂(¥400)であったまりました。

20061202-1280x1280-_DSC6821余談ですがゲートまで戻る下りの途中でGPSがホルダーから外れてしまいました。ストラップをつけてたから谷には落っこちなくて済みましたが、かわりに前輪に巻き込んでしまってリムで削ってしまいました。GARMINには純正でしっかりしたホルダーを作って欲しいものです。

《トラックログ》

日付 2006-11-25
メンバー 1 名
沿面距離 [km] 42.938
累積標高差 [m] +5145, -4991
所要時間 06:27:23
2Dトラックログ 20061125_2D
3Dトラックログ 20061125_3D
水平距離 – 標高 グラフ 20061125_graph

※1 永野敏夫・正子著 「南アルプス 大いなる山 静かなる山 知られざるルート120選」。絶版か?浜松市の図書館でたまたま見つけて借りたことがあるんだけど、番号を間違えて登録されてて二度と見つけられないでいる。20カ所あるうちのどこかの図書館にあるはずなんだけど…。

木曽駒ヶ岳 1日目からつづく…

5時半頃起きて表に出ると…

20061008-1280x1280-_DSC5307風下に岩をつたった雨が凍ってます!

20061008-1280x1280-_DSC5309草も。

20061008-1280x1280-_DSC5310ハイマツも。あらゆるものが氷で覆われてしまってます。いやいやまいりました。

20061008-1280x1280-_DSC5308そしてかなりの強風です。雲が飛ぶように流れて、木曽前岳、麦草岳が隠れてはのぞきます。眼下に見える屋根は玉ノ窪山荘。

朝食を食べて、どうしたものか思案します。クルマを停めた桂小場まで戻りたいのですが、山頂から馬ノ背を下るのは無理でしょう。よりいっそう強風が吹き付けているでしょうし、しかも道は凍結してます。「滑落」という文字が容易に目に浮かびます。ロープウェイで下りてバス・電車・タクシーでクルマを回収するか、それとももう一泊するか…。
宿泊者一同、もう少し日が昇るまで様子を見るようです。

20061008-1280x1280-_DSC53168時、ゴアの上下にダウンのインナーを着込んで小屋を発ちました。馬ノ背を下るのは避けることにして、小屋の主人のアドバイスにしたがい駒飼ノ池・濃ガ池を経由して桂小場まで下ることにしました。まだ凍結している登山道をストックのチップを突きながらそろりそろり慎重に駒ヶ岳山頂に向かいます。

20061008-1280x1280-_DSC531810分歩いて木曽駒ヶ岳山頂(標高2956m)。

20061008-1280x1280-_DSC5321真っ白な世界です。岩の上は5mmぐらいの氷がまんべんなく覆っています。

20061008-1280x1280-_DSC5324どこかで似たような景色を見たことが…あー、家の冷凍庫だ!

20061008-1280x1280-_DSC5327駒ヶ岳山頂からすぐ隣の中岳を目指して下ります。

20061008-1280x1280-_DSC5328駒ヶ岳と中岳の鞍部にある頂上山荘を左手に見ながら進みます。

20061008-1280x1280-_DSC5333中岳への登りです。

20061008-1280x1280-_DSC5334中岳山頂(標高2925m)。ほっておくとウェアやザックカバーに霜がつきます。

20061008-1280x1280-_DSC5340宝剣岳の手前、宝剣山荘。ここで駒飼ノ池方面に分岐します。

20061008-1280x1280-_DSC5341突如目の前に現れた伊那前岳、ですが、すぐにガスに閉ざされてしまいました。先行していたおじさんは引き返してしまい帰りも独りとなりました。

20061008-1280x1280-_DSC5348駒飼ノ池で休憩します。池と言うよりは水たまりに近いです。風も氷も緩くなって精神的に余裕が出てきました。汗ばんできたのでダウンのインナーを脱ぎました。

20061008-1280x1280-_DSC5354濃ガ池コースのはしごです。両手を使って慎重に下ります。

20061008-1280x1280-_DSC5359濃ガ池のほとりから見上げる馬ノ背。ここまでくると青空が広がるようになりました。

20061008-1280x1280-_DSC5361濃ガ池分岐でこれから進む方向を望みます。稜線に立つと強くて冷たい風が容赦ありません。八ガ岳、南アルプス方面はうらやましいぐらいの快晴ですね。

20061008-1280x1280-_DSC5366吹きさらしの稜線を寒風にげんなりしながら西駒山荘に向かって歩きます。時々雲の塊がぶつかるように越えてきてガスにつつまれます。振り返るとやはり木曽駒ヶ岳はガスの中。

20061008-1280x1280-_DSC5368西駒山荘に到着してひと安心したところです。小屋の中で休憩させてもらいました。

20061008-1280x1280-_DSC5370胸突八丁の下りが続きます。樹林帯の中だというのに風が強く寒いです。黙々と下るのでちょっと退屈ではありました。

20061008-1280x1280-_DSC5383標高1700mまで下りてくるともう暑いぐらいでした。ブドウの泉の手前にある野田場という水場で一口いただきます。味は…ブドウの泉の方がうまく感じました。

帰りもブドウの泉で水を汲んで、16時前には登山口まで戻ることができました。
今回の山行き、特に1日目は反省することが多かったです。歩けないほどではないにしても強い風の中、馬ノ背を通過するのは避けるべきで、稜線で強風に遭遇したときに引き返して西駒山荘泊とするか、濃ガ池経由で宝剣山荘泊とするのが正解だったと思います。西駒山荘から宮田高原方面に向かって危うく下りかけたのは、視界の中のもっとも高い方向を木曽駒ヶ岳方面だと思いこんでしまったというアホな理由でした。道間違い以降は分岐はもちろんのことちょっとでも不安になったら地図を見て現在地と方角、先の地形を確認するようにしたのでした。
ケガしない程度に3000m級での秋の天候がどういうものか経験できたと思う一方、ここらへんが我流の限界かもしれないなと思いました。
家に帰ってからニュースで見ましたが、北アルプスでは強風と寒さがさらに厳しかったらしく、7人の方が遭難して亡くなっていました。なんでも6日の天気図を見ると典型的な気圧配置で荒れ模様になることは予想できたそうです。気象に興味が出てきたのでちょっと勉強してみましょう。

《トラックログ》

日付 2006-10-08
メンバー 1 名
沿面距離 [km] 13.588
累積標高差 [m] +493, -2,129
所要時間 07:53:00
2Dトラックログ 20061008_2D
3Dトラックログ 20061008_3D
水平距離 – 標高 グラフ  20061008_graph

先日の御嶽山頂から一瞬だけ見えた姿に惹かれて木曽駒ヶ岳に登ってきました。
今回は伊那市の桂小場から登ることにして登山口前の駐車スペースで前夜泊としました。

20061007-1280x1280-_DSC5260桂小場(標高1,280m)登山口を6時30分に出発。曇っているけど空は明るいです。

20061007-1280x1280-_DSC5264歩き始めてすぐにブドウの泉。上から流れる沢の水がそのままパイプから出ているように見えてちょっと不安ではあるけれど、これが飲んでみると…うまい!あまいというか、口当たりがいいというか。汲んだ水でボトルの中身を入れ替えてしまいました。ここでゴアのジャケットを脱いで長袖になります。

20061007-1280x1280-_DSC5272気持ちの良いカラマツの林の中を歩きます。サルオガセが枝から垂れ下がっていると深山の雰囲気がします。雨がシトシト降ってきましたが、樹が傘代わりになって長袖だけで十分でした。

20061007-1280x1280-_DSC5277山中のこんなところで?という場所に落雷事故の記念碑があります。学校登山での事故で幸い死者はいなかったそうです。

20061007-1280x1280-_DSC5281大樽小屋が近づく頃にはあたりは苔生したシラビソの林になります。ここで前を歩いていた登山者に追いつきました。聞くと木曽駒ヶ岳山頂まで行かないで日帰りの予定とのこと。この先、頂上山荘までずーと独りでした。

20061007-1280x1280-_DSC5283大樽小屋。冷えてきたのでゴアのジャケットを着ます。

20061007-1280x1280-_DSC5285ここまでが胸突き八丁と呼ばれる急な登り。

20061007-1280x1280-_DSC5289樹林帯をぬけてほどなくすると西駒山荘に到着です。雨はそれほどではありませんが風が強いのでレインウェアとザックカバーで雨装備します。ここで何を間違えたのか西に続く尾根を下ってしまい、ハイマツの林のなか100m下ったところで間違いに気づきました。1時間無駄にして西駒山荘まで戻ったのでした。

20061007-1280x1280-_DSC5293大正時代にあった学校登山中での遭難事故の記念碑が現れます。校長と生徒11人が犠牲になったそう。

20061007-1280x1280-_DSC5297稜線を右手側から強い風が越えていきます。この先が馬ノ背と呼ばれる痩せた尾根です。

20061007-1280x1280-_DSC5298馬ノ背を慎重に慎重に進みます。後から考えると少し戻って濃ガ池コースに進むことを検討するべきだったかも。

20061007-1280x1280-_DSC5300風が強く、このまま進んでいくのは危険だと判断して山腹を巻く道へ分岐しました。

20061007-1280x1280-_DSC5301頂上山荘に到着。ようやく人影を見て泣きそうになりました。

20061007-1280x1280-_DSC5302頂上山荘前のキャンプ場の様子。

20061007-1280x1280-_DSC5304木曽駒ヶ岳山頂!(標高2956m)。残念ながら何も見えません。「山頂には木曽側と伊那側に一つずつ神社があるんですよ。」と教えてくれたお父さん&家族といっしょに頂上木曽小屋まで向かいました。

小屋到着は15時、ほっと安堵しました。今夜は頂上木曽小屋泊です。本日の宿泊者は15人ほど。外は強風、どんどん気温は下がっていきます。ストーブ三台でも寒いからダウンの上下を着ました。夕食を食べて20時前には寝てしまいました。
夜中に頭痛と軽い吐き気で目が覚めて頭痛薬を飲む。高度障害?
風は弱まるどころかますます強くなっていくようです。時々、シャリシャリという音が混じるのですが、みぞれが打ち付けられているのでしょうか。

木曽駒ヶ岳 2日目につづく。

《トラックログ》

日付 2006-10-07
メンバー 1 名
沿面距離 [km] 13.785
累積標高差 [m] +2,111, -547
所要時間 08:36:00
2Dトラックログ 20061007_2D
3Dトラックログ 20061007_3D
水平距離 – 標高 グラフ 20061007_graph

なんとなく木曽に来ておんたけ銀河村キャンプ場でテント泊、台風の影響でぐずついた天気だったので期待していませんでしたが、朝起きたら雲は多いものの山頂が目の前にあるではありませんか。それなら登らないわけにはいきません。あわてて山準備をしたのでした。
そういえば何年か前の大晦日に雪積もる旧中山道を鳥井峠まで歩いたことがありました。峠から見えた純白の御嶽山があまりに神々しくて今でも鮮明に憶えています。

20060917-1280x1280-_DSC51129時に田の原(標高2,200m)を出発しました。正面に御嶽山を仰ぎながら王滝口を往きます。

20060917-1280x1280-_DSC51201時間ほどで八合目(標高2,480m)に到着しました。ここで思いがけず岩の上から顔を出したオコジョと対面!こちらに興味があるのか顔を出しては隠れ、様子をうかがっては隠れしてなんともかわいらしいのです。オコジョに出会うなんてなんとも幸運でした。

20060917-1280x1280-_DSC5126九合目避難小屋。だんだん雲が多くなってついにはガスに包まれました。

20060917-1280x1280-_DSC512811時半に王滝口頂上の山小屋に到着しました。さらに剣ヶ峰を目指して先に進みます。

20060917-1280x1280-_DSC5133頂上部は荒涼とした世界が広がります。御嶽教のモニュメントがあるのは八丁だるみです。

20060917-1280x1280-_DSC5135剣ヶ峰を見上げながらの最後の登りです。にわかにガスが晴れてきました。ときおり硫黄臭が鼻をつきます。

20060917-1280x1280-_DSC5140もう一つ鳥居をくぐれば山頂です。

20060917-1280x1280-_DSC5143御嶽山最高峰、剣ヶ峰(3,067m)に到着したのは12時でした。それまで覆っていた雲がまるでひいていくかのように晴れました。時間にしたら2~3分ぐらいでしょうか、中央アルプス、南アルプスを越えて遠く富士山まで望むことができましたがふたたび雲に包まれてしまいました。

点在する火口湖も見たかったのですがまた今度ということにして、おとなしく戻ることにしました。王滝口頂上山荘で山菜うどん(¥600)を食べながら、剣ヶ峰での眺めを期待して雲が晴れるのを待ちましたが二度と晴れることはありませんでした。

20060917-1280x1280-_DSC5161九合目あたりで見かけたイワギキョウ。

田の原の鳥居に着いたのは15時でした。けっこうお気楽に山頂に立つことができた上に予想外のオコジョと展望が楽しめた山旅でした。

《トラックログ》

日付 2006-09-17
メンバー 2 名
沿面距離 [km] 8.142
累積標高差 [m] +941, -941
所要時間 06:26:00
2Dトラックログ 20060917_2D
3Dトラックログ 20060917_3D
水平距離 – 標高 グラフ 20060917_graph

静岡県を流れる大井川中流域の山々、蕎麦粒山(そばつぶやま)から三ツ合山(みつあいやま)を経て高塚山(たかつかやま)まで歩きました。どの山も登山口から山頂まで標高差200mほどの山です。

20060909-1280x1280-_DSC5048デミオには厳しいガレ気味の林道を標高1,404mの山犬段(やまいぬのだん)まで入るとトイレときれいな休憩小屋があります。てっきり晴れるかと思いきや小雨まじりの曇りです。

20060909-1280x1280-_DSC5050山犬段を10時30分に出発しました。

20060909-1280x1280-_DSC5053たまに雲の切れ目から日が差しこみますが青空は広がりません。

20060909-1280x1280-_DSC5055蕎麦粒山山頂には11時30分の到着でした。標高1,627m、遠くは富士山まで見えるそうですが、ガスってて展望は全くなし。先を急ぎます。

20060909-1280x1280-_DSC5064周辺はブナやナラの立派な樹木が多くて歩いてて気持ち好いです。

20060909-1280x1280-_DSC5061蕎麦粒山を登った分だけ下って、また登ると二つめのピーク、三ツ合山(標高1,602m)です。

20060909-1280x1280-_DSC5066三ツ合山から先は歩きやすい尾根が続きます。晴れていればもっと気持ちよさそうですが…

20060909-1280x1280-_DSC5068高塚山山頂(標高1,621m)に着いたのは13時。あまりのハエの多さにすぐさま退散して三ツ合山まで戻ったところで昼飯としました。

20060909-1280x1280-_DSC5057登山道で出会ったキノコ、その一。

20060909-1280x1280-_DSC5058そのニ。

20060909-1280x1280-_DSC5082その三。まるでクリームブリュレのようです。テングダケ系でしょうか。

20060909-1280x1280-_DSC5081その四。その三と同じ種類っぽいです。

20060909-1280x1280-_DSC5059その五。

20060909-1280x1280-_DSC5093その六。

20060909-1280x1280-_DSC5091とうとうガスが森を包んでしまい、最後まで展望はありませんでした。

20060909-1280x1280-_DSC5100帰りは三ツ合山と蕎麦粒山の間の鞍部から林道まで下りました。山犬段には15時半着。

あいにくの天気だったが美しい森の中を楽しく歩くことができました。登山道に沿ってひづめの跡が続いていたが何の足跡だったのでしょうか。

《トラックログ》

日付 2006-09-09
メンバー 2 名
沿面距離 [km] 11.448
累積標高差 [m] +962, -962
所要時間 04:46:17
2Dトラックログ 20060909_2D
3Dトラックログ 20060909_3D
水平距離 – 標高 グラフ 20060909_graph

南アルプスのさらに南に位置する朝日岳に登ってきました。ちなみに朝日岳、前黒法師岳、沢口山をあわせて「寸又三山」と呼ばれています。

20060903-1280x1280-_DSC5020寸又峡温泉にクルマを停めて8時40分に出発しました。寸又川をちょっぴりおっかない吊り橋で渡って朝日岳登山口まで歩きます。

20060903-1280x1280-_DSC5023朝日岳登山口は標高560mになります。滑落、道迷いの注意書きあり。

20060903-1280x1280-_DSC5027標高1232mの合地ボツ(がっちぼつ)までは急登が続きます。ところどころ不明瞭な登山道に痩せ尾根、ザレ場があって緊張を強いられます。

そしてヤマヒル!2cmぐらいの奴がいるわいるわ、クネクネ跳ねてみたり小石の上で直立してユラユラしてみたり。油断すると靴から尺取り虫のように這い上がってくるのでその度に塩をふりかけて撃退します。標高1000mぐらいから見かけなくなり一安心。こういうのは苦手です。

20060903-1280x1280-_DSC5034合地ボツから続く緩やかな尾根沿いの道の最後に展望台があって、朝日岳山頂近くのガレがよく見えます。近くに前黒法師岳、遠くに不動岳を望みます。山頂まで急登をもうひとがんばりです。

20060903-1280x1280-_DSC5039急登を越えて朝日岳山頂、標高1827mにたどり着きました。残念ながら展望はありません。到着したのは13時40分で予定を大幅にオーバーしてしまいました。昼飯を食べてすぐに下山です。

20060903-1280x1280-_DSC5043山頂付近はカラマツの暗い林が広がります。

登山道では色とりどりのキノコを見ることができました。

20060903-1280x1280-_DSC5024

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急な下りにも時間がかかって寸又峡温泉の駐車場に着いたのは18時、まだ日があるうちに登山口まで下りてこれましたが、もう少し遅かったら道迷いの可能性もあったかもしれません。ヘッドランプの明かりだけだと登山道の目印を見落としてしまうでしょう、これは反省。
それにしてもこの山、好きな人しかこないんだろうなぁ。辛いわりには楽しみが少ないんだもの。

寸又峡温泉の共同湯(¥400)で汗を流してから帰宅しました。硫黄臭漂う湯でpHが高いのかヌルヌル、おすすめです。

ヒル被害は…同行のカミサンがやられていました。

《トラックログ》

日付 2006-09-03
メンバー 2 名
沿面距離 [km] 12.06
累積標高差 [m] +1868, -1876
所要時間 09:24:50
2Dトラックログ  20060903_2D
3Dトラックログ 20060903_3D
水平距離 – 標高 グラフ 20060903_graph