10年ぐらい前に訪ねたブナの大木をもう一度見たくなって、函南(かんなみ)原生林を訪ねました。箱根峠のすぐ南に位置するこの森は、江戸時代から保護されていて、アカガシやブナの大木が多く、中でも樹齢700年のブナの樹がシンボル的な存在になっています。以前、訪ねたときは様々な鳥の声に混じってキツツキの打撃音が響いたりしていました。町に近いのに深山の雰囲気がある森です。
「・・・年々樹勢が衰え、樹木医の診断により幹の空洞部の腐朽防止、枝と枝をワイヤーで繋ぐ対策等を施したが台風などにより枝の落下も進み、ついに平成17年6月18日から19日にかけて根本から崩れ倒木した。」(箱根山禁伐林組合設置の案内板より)
何というか文字通り喪失感に襲われてしまいました。再会を楽しみにしていた大木は倒れてしまいましたが森の雰囲気は10年前と変わらず、静かな森の中を2時間ほど歩いて後にしたのでした。
樹齢700年のブナ・・・
人間の尺度なんてお構い無しで、雄大に循環して行くんですかねぇ。
すげーや。